自分にとってのMBA留学とは?

数ヶ月前、ニュースウィークサイトから下記の記事を見つけました。記事の題名は、「経営陣はみな修士号や博士号を持ってます」家庭を犠牲にしてMBAを取るべき?です。
https://www.newsweekjapan.jp/help_wanted/2022/11/mba.php

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<大学院に行かなければ数万ドルの節約になるのですが……>

Q:この15年間IT業界でスキルを磨いた苦労が報われ、仕事も私生活も充実しています。夫も私も転職に成功して収入が増え、毎月401k(確定拠出型年金)に上限まで拠出し投資信託を購入しても、まだ余裕があります。

でも1つ不安があります。そろそろ勤め先の幹部候補になれる年齢なのに、大卒の学歴では難しいんじゃないかと思うんです。MBA(経営学修士)の取得は何度も考えましたが、大学院に行かなければ数万ドルの節約になります。うちは子供が小さく、2人目も考えています。勉強するには家族の時間を犠牲にしなくてはなりません。

またGMAT(経済大学院入学全国共通テスト)ですぐに高得点を取る自信はなく、受験勉強の段階でさらに時間とお金の投資が必要になるかも。でも勤務先の経営陣はみな修士号や博士号を持っています。20代のうちに無理をしてでも取っておけばよかった。長期的な収入にMBAは影響しますか?

── 将来の稼ぎが気になる女
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A:専門家の意見を聞きましょう。ダニエラ・フロレスは副業を応援するウェブサイト「アイ・ライク・トゥ・ダブル」の主宰者。あなたと同じIT業界で働きながら、修士号なしで戦略的に収入を増やしてきました。

まずMBAは出世に「必要」ではないそうです。フロレスいわく「MBAが絶対に必要なのは、目指すポジションが取得者限定で、本人も学位を取りたい場合のみ」。今後も現在の会社や業界で働きたいなら、目標の地位にいる人に指導を仰いで。勤務先に奨学金などの支援制度があるかどうかも調べましょう。ただし学位が収入アップにつながるとは限らず、大学院以外でもスキルは学べます。グーグルもキャリアアッププログラムを提供しています。

「MBAが必須条件であるポジションを狙い、そのせいで家族との時間が犠牲になるなら、キャリア自体を変えたほうがいい」と、フロレスは勧めています。

──アシーナ・バレンタイン(コラムニスト、スレート誌人生相談員)

©2022 The Slate Group

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上述の例が全ての日本人アプリカントに該当することは無いと思いますが、キャリアの節目にさしかかっていることが読み取れる次第です。「働く人のためのキャリア・デザイン」(書籍)という当方の愛読書の中で、著者である金井教授はキャリアについて以下のように述べております。

「人生における節目の時には、強く意識すべきものがキャリアである」

まさに、留学は皆さんのキャリアの「節目」ですね。過去、現在、そして留学後(未来)の時間軸をどう結び付けながら、皆さんはこの先のキャリアをデザインしていきますか?

このデザインする過程で大切なことは、価値観、やりがい、興味、関心、優先度などを自らがしかと把握することだと思います。これらは、自分が何かを決める際の基準です。それらを把握するためにも、これまでの経験の中でも、自分が成長するにあたっての決定的な瞬間、分岐点、最も誇りに思う業績、克服した課題に関係する実例を考えてはいかがでしょうか?

時間が経過するにつれて、やらなければならない準備作業も増え、じっくりと過去の経験と掘り下げる時間が取れそうにもない・・・と個々の気持ちにも焦りが生じがちです。こうした時にこそ、時間をとって、「自分にとってのMBA留学」について考えてみませんか?