2023年留学に向けた準備:4月のタスク

新年度の開始と重なり4月は出願と関連してキャリアに関する相談を受けることもあります。ご相談者の方の大多数は海外のビジネススクールでMBAを取得することを前提に考えており、プロフェッショナルとして掲げた自らの目標を実行するために最適なツールとしてMBA教育を考えていらっしゃいます。そして、中にはMBA、それとも他分野での修士号取得目指すべきか悩まれているケースを目にします。

周囲の人間(友人、先輩、上司、知人)がMBAホルダーのため、とりあえず自分もMBAを取得するため準備を始めてみよう、と行動を起こしたものの、後々に「調べていく中で自分のキャリア目標を達成するためにはMBA教育が最も有効な機会ではないような気がしてきました・・・」という考えが夏場から秋口にかけて頭の中を駆け巡るような状態は避けなければいけないと思います。今この時期だからこそ、もう一度、自分のキャリアを目標と向き合ってみましょう。「なぜMBA教育が自らに適した学位であるか?」この点を言葉として書き出してはいかがでしょうか?頭で考えることも大切ですが、考えていることを書きだす作業は動機を掘り下げる点において有効なプロセスではないかと思います。

先日の投稿ではIESE (スペイン)とColumbiaの説明会をご案内しました。MBA教育に期待することを考えるきっかけを得るためにも、在校生や卒業生の体験談は有益な機会と言えると思います。

自分の内面と向き合うことで、MBA以外の修士号学位の必要性に気づくかもしれません。財務分析、投資管理や企業金融分野に注力して学びたいという方には金融の修士課程の教育内容と比較されても良いと思います。さらには、非営利セクターの経営に興味があるアプリカントに向けに公共管理MPA( Masters’ of Public Administration)とMBA、そして公衆衛生分野 (Masters’ of Public Health)との共同学位 (Joint Degree)など、以前と比べて教育機会の幅が非常に広がっています。各分野への関心度、学位取得に費やす時間と費用、そして自らのキャリア形成に一番効果的な方法を考え抜き、納得感のある回答を確認し、次なるステップへと踏み出してください。

来月(5月)以降には各校の出願要綱(主には、締め切り日とエッセイ課題です)が徐々に発表されることが予想されます(発表時期は各校で異なります)。各校の入学審査官はそれぞれの審査基準や校風と照らし合わせながら、それぞれの課題を作成しています。「学校側が求める人物像について理解を深めていくためにも、エッセイ課題を通して問われている内容を確認していきましょう。