月別アーカイブ: 2015年4月

ビジネススクールへの出願プラン-3

◆他の出願者との差別化
学校説明会や各種イベントへ足を運びますと、「合格の要因は他者との差別化」に対して言及されるケースも珍しくありません。その一方で、「自分と似たようなキャリアバックグランドを持った受験生は他にもいそうな気がしますし、さしたる特徴もないような・・・」と(若干ながらも)意気消沈される方々もカウンセリングの際には見られます。それでは、ビジネススクールの審査が常々口にするダイバーシティーの言及先とは何でしょうか?

表面的には「似たような」の部分を差別化するため、エッセイや推薦状が大切な役割を担います。現在の業務、リーダーとして抜擢された、プロジェクトメンバーに選抜された、昇進した理由。後輩や部下の指導歴、業務課題を達成するために行ったこと(創意工夫等の作業も含む)、周囲からの評価、課外活動等に関するエピソードを書類上にて書き表すことで差別化を推進していきます。

自らと全く同じ体験をされている方々はおりませんので、そうした時点から差別化の作業は既に始まっております。例えばキャリアゴールを1つ考えてみましても、それが自分にとって意義深いものであるか?を考えてみましても、その回答は十人十色になると思います。これまでの職業キャリアをリセットしてまでも、成し遂げたいと思う背景には個々人の考えや想いがあり、それらを文章にて表現していきましょう。

I

大学院留学へ向けた出願計画

4月3日の投稿(アセスメント-7)では、大学院の教育(研究)環境や出願先プログラムに対する理解を深める目的を共有させていただきましたので、本日は出願に向けた計画について皆さんと一緒に考えてみます。

<サンプル>
◆4月
・キャリア目標の確認
⇒短期目標/長期目標
⇒特に短期目標を達成する上で大学院教育が最適である理由
・大学以降のイベントを中心とした自己分析作業
・TOEFL/IELTS対策(受験含む)

◆5月
・出願先プログラム(候補)をリストアップする
・特に短期目標を達成するための最適なプログラムのリサーチ
・大学以降のイベント(学業、研究、職務経験等)を中心とした自己分析作業
・TOEFL/IELTS対策(受験含む)

◆6月
・出願候補先プログラムに関するリサーチ
・TOEFL/IELTS対策(受験含む)
・GRE対策開始

◆7月
・TOEFL/IELTS対策(受験含む)
・GRE対策
・出願候補先プログラムの絞り込み
⇒例)第一志望群とそれ以外の分類

◆8月
・出願予定校の確定と要綱(締め切り日、書類、奨学金等)の確認
・Statement of Purposeのアウトライン作成
・推薦者へのコンタクト
・GRE受験

◆9月
・Statement of Purposeの作成作業(継続)
・GRE受験(必要に応じて)
・Application Formsの入力作業開始
・推薦者との打ち合わせ

◆10月
・Statement of Purposeの作成作業(継続)
・Transcriptsの送付手配
・Application Formsの入力作業(継続)

◆11月
・Statement of Purpose完成
・テストスコアの送付手配

◆12月
・出願開始

これまでの指導経験上、年内に出願を完了された受験生のスケジュールを参照しながら、上記サンプルを書き記しました。こうしたスケジュールにフルブライト奨学金等へ応募される方々は、6月から7月にかけて忙しくなることが予想されますが、8月から9月にかけて奨学金の応募締切日を迎えるケースもあります。

出願スケジュールを作成する上は、淡々と準備を進める時期と力の入れ所を事前に把握してことが必要だと思います。準備を開始した当初はテスト対策に注力していれば事が済みますが、春から夏、夏から秋へと季節が移り変わるにつれ、これまでのテスト対策に加え、Statement of Purpose, Application Form,推薦状、Transcriptsの手配などの作業が積み重なってきます。何となく頭の中で描いていた出願スケジュールに対するイメージをカスタマイズしていきましょう。

アセスメント-7

4月24日(金)に大学院準備ガイダンスを実施することが決まりました。
http://www.affinity-english.com/index/graduate-school-preparation.html

このガイダンスでは主にMaster of Arts(M.A.)やMaster of Science(M.S.)、Master of International Affair (M.I.A.)等の学位取得を目指して留学を検討されている方々に向けた出願までのスケジューリングの立て方、出願に必要な書類項目内容の確認等を共に考えて参ります。

先月にはUS News RankingのGraduate School版も発表されました。ランキングは世間的な評価となるため、プログラムに関する内容を調べていく過程で自分の研究対象と合致しないケースも生じると思います。大学院卒業後のキャリア開発のため、(周知の事実ですが)自分にとって最適な教育環境を求めていきましょう。そのためにも、大学院教育に対して自らが欲するものを明確に把握しておきたいところです。

そして、それらを把握するためにも下記項目内容をリストアップしてみます。

◆進学希望先プログラムの学生プロフィール
⇒年齢、職務経験、出身産業、研究経験/経歴等、卒業生のキャリア動向
◆研究機会、実務機会(インターンシップ、研修、プロジェクト活動等)
⇒教授の研究分野、教授との共同研究機会の有無
◆大学、大学院時代の研究内容、そして職務経験等を通じて得たこと、学んだことが進学予定先での研究の糧となっているか?
⇒Statement of Purpose (Essay)を作成する上では大切なポイントです。
◆学生と教授の比率、クラスのサイズ、
◆財政支援(学内の奨学金制度、リサーチ/ティーチングのアシスタントシップ等)の機会

出願校に関する調査はまだまだ先の作業と位置付けることなく、テスト対策と並行しながら、少しずつその準備をも進めていきましょう。

【FAQサイトの活用】:NYU Law School編

前回のColumbiaに続き、出願者間で人気の高いNYU Law SchoolのFAQサイトを確認していきましょう。
http://www.law.nyu.edu/graduateadmissions/faqs#MayIrequestaninterviewaspartoftheapplicationprocess

Q.What is the minimum TOEFL or IELTS score required?
The Committee requires that applicants who take the TOEFL achieve a minimum total score of at least 100, a minimum score of 26 on the reading and listening subsections, and a minimum score of 22 on the writing and speaking subsections. For applicants who take the IELTS, the Committee requires a minimum overall band score of at least a 7, a minimum score of 7.5 on the reading and listening subsections, and a minimum score of 7 on the writing and speaking subsections.
→同じ100点を要求するスクールでも、総合スコアのみもあれば、NYUのようにセクションごとで設定するケースも珍しくはありません。短期間で多量の文 章を読み講義に集中する能力が問われるLL.M.プログラムの特徴も考慮し、ListeningとReadingセクションのスコアがその他よりも高めに 設定されています。これは他校のMinimum TOEFL Requirementにも見られる傾向です。さらに出願戦略を考える上では、各校のRequirmentの度合いに対しても把握しておきたいこと ろです。この部分を抑えておくことで、必要以上の時間をテスト対策に注ぐことを回避し、出願書類の作成に配分することができます。